2030年半ばまでに新車のガソリン車販売が停止というニュース。
このニュースでガソリンを取り扱う業界はかなり衝撃を受けたはず。
しかし新車のガソリン車が販売禁止となるだけで、既存の車はまだまだガソリン車が走るということ。
このニュースについて個人的に読み解いていきたいと思います。
懸念される事柄とは?
新車のガソリン車販売停止で懸念される事項を考えてみました。
新車の販売台数が大幅に落ちる
現在の技術では電気自動車はガソリン車よりも高価なものです。
ただでさえ”車を所有する”という考えから離れていっている若者世代には、”買う”コストがもったいなく感じてしまうと思われます。
給電スタンド普及の遅れ
1台の急速充電スタンドを設置する費用は、現在のところ300万円~1,200万円。
安いもので90万円から200万円ほどですが金額の問題よりも需要の問題にあります。
2030年の時点ではまだまだガソリン車の方が多く走っているはずです。
つまり需要が多いのはガソリンのほうです。
ハイブリッドカーでさえガソリンを必要とするので、100%電気自動車の数はごくわずかになります。
その結果給電スタンドを多く普及させても、費用の回収がだいぶ先になってしまうので普及が大幅に遅れる可能性があります。
石油価格の下落
石油を使用しているのはガソリンだけではありませんが、単純に需要が減ってきたら石油価格が下落します。
その結果石油の販売や精製で利益を出している会社・国は大きな損失をこうむることになるかもしれません。
懸念事項を解決できるのか?
ガソリン車の販売が終わり、電気自動車の販売だけに切り替わることで出てくる懸念事項は解決できるのでしょうか。
例えば5Gを利用した車の自動化という技術が今後10年間の間に出て来れば、”所有する”車の販売台数は更に減ることになります。
そしてそこからまた新たな問題も派生していきます。
ガソリン車の未来とは
ガソリン車は今後どうなっていくのか。
個人としては大きく二分化するんじゃないかと思っています。
①電気自動車化
- 電気自動車が多く走りインフラが整備された都市部
- タクシー、バスなどは電気自動車
需要が多くインフラ整備にかかった費用が回収できる地域。
②ガソリン車の需要が多い田舎
- 移動距離などが長く、インフラの費用回収が遅い
- 車を自動化するための他のインフラが整わない
需要と供給のバランスが合わないため遅れる地域。
電気自動車化はインフラ整備だけで進めていいのか?
電気自動車が増えて、給電スタンドも整った状態で新たな常識の始まりですが飛躍した変化が起こることでインフラ整備を解決することもできます。
小型の発電機の開発です。
現在の電気自動車は大容量のバッテリーに充電して動力に変えています。
ここを大きく変えることができるのは、小型の燃料を必要としない発電機です。
もしスティーブ・ジョブズのような人が現在の電気自動車事業をしていたら、電気自動車の部品の改良ではなく根本から設計しなおし、発電機を作ればいいんだと。
小型の発電機ができることでインフラ整備不要
小型の発電機ができれば、給電スタンドは不要。
そして高性能のバッテリーも不要。
現在のガソリン車のエンジン部にモーターをセットし、ガソリンタンク部分に発電機を設置することでガソリン車を電気自動車に変更できれば最も効率的です。
メーカーなどの利益が減るので、あまり現実的なものではないかもしれませんが…
スマホのように大きな変革になるかもしれない
10年間でスマホ、インターネットが大きく社会の仕組みを変えたように。
10年間で移動手段や車の概念がひっくり変えるかもしれないし、寧ろ衰退するかもしれない。
2030年に車はどんな形に変化しているんでしょうか。